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ONE PIECE ねじまき島の冒険

one piece2001

概要

2001年3月3日「東映アニメフェア」で公開された『ONE PIECE』の劇場版第2作目。
同時上映は『デジモンアドベンチャー02 ディアボロモンの逆襲』
ストーリーはシンプルで明るい冒険活劇となっており、『ONE PIECE』の魅力が詰め込まれた密度の高い作品に仕上がっている。

ストーリー

とあるビーチでバカンスを楽しんでいた麦わらの一味。
しかしそんな中、目を離した隙に何者かによってゴーイングメリー号が盗まれてしまう。

そうして途中で出会った「泥棒兄弟」から「近辺の海域を荒らしている『トランプ海賊団』が犯人ではないか」と教えられた一味は彼らの根城である「ねじまき島」に向かうが、ナミ、サンジ、ウソップ、ゾロが次々とさらわれて…。

キャラクター

一味は普段着を船に置いてきてしまったため、服はその場凌ぎで買った結婚式の貸衣装(ナミとサンジはウェディングドレスとタキシード、ゾロは紋付袴、ウソップは神主の衣装)、船はアヒルボートという滑稽な姿で航行する羽目になった。船と一緒に武器も盗まれたため、ルフィ以外のメンバーは終盤まで戦闘面における大きなハンデを背負っている。

モンキー・D・ルフィ

船と仲間と帽子を盗まれたが、ビーチでもいつもの服装だった上にゴムゴムの能力を活かした体術で戦うスタイルのため唯一弱体化しなかった。 代わりに序盤でナミに預けた麦わら帽子を彼女もろとも敵に攫われてしまった。敵も味方も振り回す無茶苦茶振りで、逆境を打破していく。
時折泥棒兄弟の関係を見て自分とシャンクスを重ね合わせているためか、アキースが弱気になった際は冷たく突き放す様に見せかけて発破をかけるなど、子供を導くヒーロー的な側面も見せる。

ロロノア・ゾロ

刀を盗まれたため、戦闘時はそのへんにある長物や敵から奪った剣、鍛え抜かれた怪力で乗り切っている。
どこか不自然な動きを見せるボロードを怪しむ等、鋭い一面も見せる。
ルフィと共にトランプ城に殴り込むが、道中の罠にはまってピンジョーカーの襲撃を受け負傷。 そのまま連れ去られ、見せしめとして磔にされてしまい…。

ウソップ

パチンコと鞄を盗まれたが、元々身体能力が一般人レベルなのもあって戦闘で殆ど逃げに徹していたため、アキースから「戦う勇気がない」とバカにされる。
一方でボロードが自分を庇ったエピソードを自慢し「自分は子供だから守られて当然」とも取れる発言をしたアキースに怒る場面も。
トランプ城ではスカンクワンのガス攻撃に「ガス噴射を口で塞ぐ」という荒業で立ち向かい、無様ながら一味の危機から救ったが、ガスの吸い過ぎによって気を失ってしまい見せしめとして磔にされる。終盤では仲間達の武器を一早く取り戻したり、自身も敵幹部を単独撃破するなど、それまでの逃げっぷりが嘘の様な大活躍を見せる。

サンジ

劇場版初登場。素足にサンダルのため、ねじまき島に仕掛けられた罠を突破する際に色々な物を蹴り砕きまくった際にダメージを受けてしまう。
トランプ城に向かうゴンドラ上でブージャックのトゲ爆弾を足に食らった上、地雷原に落とされて爆発に巻き込まれた所をトランプ海賊団に連れ去られる。
ベアキングから囚われの身で減らず口を叩いた事見せしめとして、磔にされてしまうが…。

ナミ

ベアキングの花嫁候補としてハニークイーンとブージャックに攫われ、トランプ城に囚われの身となってしまう。
初めこそルフィ達の助けを信じ、トランプ兄弟と仲良くポーカーに興じる等して気丈に振る舞っていたものの、仲間達が次々と磔にされる姿を見て次第に焦りと苛立ちを募らせていく。 どこかビジネスライクだった前作と違い、仲間に対する想いは非常に強い。

ベアキング

本作のボス。
トランプ海賊団船長&トランプ兄弟の一人。尊大でプライドが高く、まさに暴君。
反抗的な者でも利用価値があれば脅すに留めるが、自分に恥をかかせた者は容赦無く磔にして処刑する冷酷さを持つ一方で、花嫁候補として攫われてきたナミに気に入られるためあの手この手でアピールするなど、コミカルな面も多い。 「弱い男は嫌い」と言うナミに自分の力を見せつけるべく、トランプ兄弟に麦わらの一味を襲撃させる。

超人系悪魔の実「カチカチの実」の能力者。
全身が鋼と化す「鋼鉄人間」で、その硬度は鉄壁の一言(体の一部を焼けた鉄の様に熱することもできる)。
必殺技は赤熱化した拳を焼き鏝の様に叩きつける「ホットボーリングスペシャル」(その他、脅しや処刑用としてピストルを多用する)。

当初はナミを丁重に扱っていたが、ナミに自分と結婚する気が無いと知ると「結婚記念パーティー」を「失恋記念パーティー」に切り替え、ナミと磔にされた麦わらの一味をキング砲で処刑しようとする。 しかし、ボロードとルフィが広間に乗り込んできた事で邪魔され、ルフィが投げたダイナマイトが図らずも麦わらの一味の拘束を解いた事で全面対決にもつれこむ。
ゴムの攻撃を弾く鋼鉄の体と触れた物を燃やす高熱の腕でルフィを圧倒し、トドメを刺そうとした所をボロードからキング砲で撃たれるが間一髪で回避。 ボロードを銃撃するもアキースが身を挺して盾になった事で防がれる。 アキースの自己犠牲を「見苦しいほどバカで哀れなガキじゃねぇか」と侮辱した途端、怒り心頭なルフィの反撃を食らい、ダメージこそ受けなかったものの大広間が半壊。
咄嗟にキング砲をルフィに向けて発射するが、逆に「ゴムゴムのスクリュー」で砲弾を撃ち返され、分厚いガラス床が崩壊しキング砲もろとも島の中枢へと落下。
直後に砲弾の暴発により島のねじが折れてトランプ城はねじまき島ごと崩壊、7年に渡った支配は終わりを告げた。

ピンジョーカー

トランプ兄弟の一人。 道化の様な出で立ちと古風な「ござる」口調がアンバランスな剣士。顔にはかつて(?)ゾロに敗北した際につけられた大きな切り傷がある。
何かにつけてドヤ顔で間違ったことわざを披露する癖がある。 首回りの羽飾り状の毒針を飛ばして相手を麻痺させる「ハリハリ剣」を放つ。 毒を使ったり安全地帯から一方的に攻撃を仕掛けるなど、口調とは裏腹に剣士の風上にも置けない(ゾロ曰く「剣を捨てた剣士」)。

vsゾロでは麻痺毒で満身創痍のゾロを追い詰めるが、ことわざ間違いを指摘された怒りで放った「ハリハリ剣」を跳ね返され、「彼方で待つ男の元にたどり着くまで倒れるわけにはいかない」というゾロの信念と覚悟に圧倒され敗北した。

ハニークイーン

トランプ兄弟の一人にして紅一点。 超人系悪魔の実「トロトロの実」の能力者。
全身を液状化できる「液体人間」で、水道管を移動したり、腕のみを液状化させて叩きつける(ただし、能力は服飾品には作用しないため常に全裸になる必要がある)。

vsナミと対決…と思いきや、幹部が次々と倒されていく光景に怯え逃亡。 水道管を伝って逃げようとするが、ナミによって看破されガラス瓶に封印される。

スカンクワン

トランプ兄弟の一人。口癖は「~でガス」。
パイロットスーツの尻部分から放つ、吸った者を脱力させる「悪魔のガス」の推進力で空を飛ぶ(しかし本人は臭いものが苦手)。

vsウソップでは腐った卵攻撃に反撃し悪魔のガスでトドメを刺そうとするが、噴射口に「火炎星」を撃ち込まれガスに引火し大爆発。 黒焦げで島の外へ吹き飛ばされる。

ブージャック

トランプ兄弟の一人。口癖は「~だゾナ」。
意味不明ななぞなぞを出すのが好きだが、サンジから「ナゾナゾ野郎」と呼ばれている。
爆弾を投げたり、背中から鋭いトゲを出しローリングアタックを繰り出す。また、見かけによらず非常に身軽。
vsサンジではサンジへパワー・スピード共に全く歯が立たず、連続攻撃でトゲをへし折られ、反撃する余裕も与えられないまま腹に強烈なかかと落としを決められる。

ダニー、ドニー、デニー

前作でエルドラゴの配下だったチンピラ3人組。 トランプ海賊団の構成員になっており、キング砲の完成をベアキングに報告した。

ボロード

泥棒兄弟の兄。 一人で航海している時に漂流していたアキースを見つけ、共に泥棒をしているため、実の兄弟ではない。
ねじまき島にあるダイヤモンドクロックを盗もうとしたが、本来は島民を助けアキースを故郷に帰すのが目的だった。
左手は過去にアキースを助けた際に失い、機械仕掛けの義手になっている。風と波を読む術に長け、下っ端海賊なら殴り倒せる腕っぷしの持ち主。

盗んだゴーイングメリー号をトランプ海賊団に引渡し、ルフィ達にトランプ海賊団の討伐を請願する。
ルフィたちが天井の罠にかかった際、ゴーイングメリー号を盗んだことを自白してアキースを尻目に自爆特攻しようとしたが、島のねじを盾にとられ失敗。 ベアキングに弄ばれるもアキースとルフィの乱入によって救われ、キング砲を奪う等してルフィと共闘しトランプ海賊団は壊滅、アキースと両親の再会を見届けた事で目的は果たされた。
その後、一人で旅立とうとしたが成り行きでアキースと再び泥棒を続ける。

アキース

泥棒兄弟の弟。非常に手先が器用で、機械いじりが得意。
ねじまき島出身で、まだ赤ん坊の時に町長の両親がトランプ海賊団から逃がす為に捨てられた。
ボロードに拾われた際に持っていたダイヤモンドクロックと同じメロディが流れるオルゴールを大事にしている。
「まだ子供だから兄であるボロードに助けてもらって当然」と当初は引っ込み思案な性格をしていたが、ウソップに諭され勇敢な男になると決意する。
トランプ海賊団の下っ端に襲われるも、ボロードの危機には自ら盾になる覚悟を見せた。その後、両親と再会を果たすが再びボロードに同行する。

ジャンゴのダンスカーニバル

同時公開された短編映画。
ミラーボールアイランドで身を隠していたジャンゴは酒場であっさり見つかり、海軍に追われてしまう。偶然居合わせたルフィ達も手配されていたため、巻き添えをくらう。
ジャンゴは年に一度のダンスカーニバルに紛れ込み、島の人々に催眠術をかけてしまう。
ユーロビートに合わせてパラパラを踊り出す人々。次第にダンス会場のミラーボールが壊れ、島全体が崩壊。それでも、ジャンゴとルフィだけはいつまでも踊り続けていた…。

ONE PIECE 夢のサッカー王!

2002年公開の映画『珍獣島のチョッパー王国』と同時公開された。
グランドラインカップ優勝を決めるため、麦わらチームvs悪役オールスターズのPK戦が開幕!
なお、原作者・尾田栄一郎がオリジナルキャラクター「オダッチ」として出演する。

めざせ!海賊野球王

2004年に公開された「ONE PIECE 呪われた聖剣」の同時上映。
バギーとMr.2(ボン・クレー)がお送りする麦わらの一味vs魚人海族団の野球中継!
同時期に発売されたGBA用ゲームソフト『ONE PIECE ゴーイングベースボール』が原案。