インスタントな認知行動療法

認知行動療法は不安症やうつに効果があるらしいというので、今まで何度か試したことがあるのですが、どうにもうまくいきませんでした。多分、「今の自分の考え方は悪いのだから言い方に変えよう」と思って取り組んでいたのが原因のように思います。本来医師やカウンセラーと複数人で取り組むことなので一人で行っていたことも難しかった要因です。

薬物用法も試してみたのですが、さして効果を実感できず、副作用ばかりで辛いので、やはり薬を使わないで自分の具合の悪さに向き合う方法を見つけなければなぁ、と思い、もう一度認知行動療法について考えることにしました。

一人で認知行動療法を行うのが難しいのはどうしてもネガティブな観念のままで完結してしまうところにあると思います。相談者がうまく言語化できないところをカウンセラーがサポートして掘り下げたり、ネガティブな言葉を言い直したりすることで相談者の認知が変化していくのだと思います。

一人で行うならば自己完結しないようにカウンセラーになったつもりで「自分に尋ねる」たらいいかなと思い、取り組んでみました。「今どんな気持ちでいる?」「今何を感じている?」と子供に話しかけるように自分に話しかけます。すると、「肩が重い」とか「背中が張っている」とか「お腹が突っ張ってる感じがする」とか自分が応えます。ここでやっと自分自身の身体に具合の悪いところがあると「認知」できます。ここから自分がより良いと思う考え方に変えていくのが、認知行動療法なのでしょうが、この段階でも知らず知らず、小さい具合の悪さを抑圧していたことを自覚できました。1日のうちで何度か「今現在の不安や緊張」を認知するだけでその日の疲れの度合いが軽くなります。


「元気?」と尋ねられても「元気だよ。大丈夫だよ」とつい応えてしまう人にはおすすめかもしれません。

就労継続支援A型事業所(株)Grow-up 利用者Y.I